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急に元気になってぎゃいぎゃい騒ぎだしてともやんには渚と一緒に冷たい視線をプレゼントしてあげた。
するとまたため息とともにゆるゆる曲がっていく背中。
「なんかあったのとかさ、聞けないわけ?」
「聞いてほしいわけ?」
「…そーじゃねーけど、なんつーか、傷口に塩を塗られた気分。」
「実際にやったことないけど衝撃的な痛さなんだろうなっていう想像はつく。」
またもやはぁ…と大きなため息。無駄に空気中の二酸化炭素増やすなよ。
「ため息って幸せ逃げていくとか言うよね。」
「え、ともやんじゃあ吸わないと!ほら、吐いた息吸って!」
「もうとっくに霧散されてるだろうから無理でしょ。」
「あーあともやんの幸せ逃げて行ったー残念でしたー」
「…お前らなぁ。ひどくね?傷心中の人にそんなこと言っちゃう?」
「言っちゃったわ。」
「既に言っちゃったものは仕方ない。過去は書き換えられないものだよ津川少年。」
「もういや!お前らと話してると疲れる一方だよ!てか真鍋!お前こんなところで遊んでていいのかよ?!早く家帰って勉強しなさい!」