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疲れる一方なんて失礼な言い草だわと嘆いていると、早く家に帰りなさいと怒られてしまいました。
お前はあたしのオカンか。
「あれ?津川君ってひかりが頭いいこと知らないんだっけ?」
「あーそういえばそういう話はしたことがなかった気がする。」
ともやんとここまで仲良くなったのは3年になってからだが、勉強の話はほとんどしたことがなかった。
「……え、なにそれ?何の話…?」
「津川君に教えてあげたら?前回のテストの順位。」
「3位でーす。」
「ちなみにあたしは1位でーす。」
「そして2位は隣のクラスの小林君でーす。彼もなかなかやりおるよねー。」
「いつもだいたいこの3人で上位入れ替わりって感じかなー。」
「あれ、ともやんどうした?あたしのあまりのすごさに気絶したか?」
先ほどからまったく反応のないともやんに話しかけるも、本人はなにか恐ろしいものを見るような眼であたしと渚を凝視している。
なんだよそんな見つめるなよ。