【続】君の声がききたい
さて…

沙和になんて言おう…


今度は、空ではなく…地面のコンクリートを、ぼんやとりと見つめた。




内定が決まったことは、

まだ沙和には話していなかった。



というか、

話せないでいた。


それが、正しい…




一番身近の沙和に言えないなんて…最低だよな。


でも、言えない。



まだ就職先が決まっていない沙和に、内定が決まったなんて言えるわけがない。
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