【続】君の声がききたい
張り切った様子で、キッチンに入っていくお母さん。

俺と沙和は玄関で靴を脱いで、家の中に入った。





「よう、奏!久しぶりだな」

「げ!大和(やまと)もいんのかよ」

「いちゃ、悪いんか(汗)」


リビングに行くと、俺の5つ上の兄貴がいた。




ーー『初めまして…沙和です』


沙和が、兄貴に挨拶をする。



「沙和が、『初めまして』だってよ」


俺が通訳すると、大和は急にぺこぺこし始めた。




「いやあ、初めまして!俺は奏の兄の大和ですっ!えっと……」

「緊張してんじゃねえよ、ダセェな(汗)」

「だって…こんな美人な人だとおもわなくて……」


兄貴は、汗がびっしょりになっていた。

本当にダセェ(汗)





「おう、奏が来たか…」




すると、親父が中庭から家に入ってきた。




「久しぶり」

「………ああ」



前にも言ったが、親父はかなり無口でマイペースだ(笑)




ーー『初めまして!沙和です!よろしくお願いしますっ』
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