【続】君の声がききたい
次に、もう片足…



冷たい〜

でも、気持ちいい…




ぴしゃ!



つめた!



頬に、冷たい水の感覚。


ふと横を見ると…奏が笑いながら、私に海の水をかけてきた。




ーー『冷たいよ!』

「そりゃあ、温かくはねえな」


小馬鹿にした様子で笑う奏。




ーー『もう〜』


奏を追いかけ、腕を叩く。




きゃ!


すると奏は、私をひょいと持ち上げて、沖まで泳ぎ出した。




つ、冷たい!


急に海に全身浸かったから、心臓が飛び跳ねるくらい冷たい。




トントン





今度は私の肩を叩いてくる奏。

そして私を大きな浮き輪に乗せ、それを引っ張りながらもっと沖に泳ぎ始めた。
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