【続】君の声がききたい
突然、目の前に奏のどアップが!


私はびっくりして、とっさに起き上がり、ベットから転げ落ちそうになる。




「…何やってんだよ(汗)」


落ちそうになる私の手を掴み、ベットの真ん中に乗せる奏。

いつもなら、奏のこんな行動にすごく胸キュンしてるはず…

でも今は、素っ気なくーー『ありがと…』なんて…なんだか、かわいくないことをしてしまった。





ーー『…お風呂あがったんだ』

「うん。お前も入ってくれば?」

ーー『うん…』



重い体を起こし、無理やりバスルームに入る。

そして雑に服を脱ぎ捨て、シャワーを浴びた。



目の前には、可愛らしい花の模様のシャンプーや、ハート形の石鹸。

浴槽の横には、カゴに入った赤い花びら。


浴槽にお湯をはって、その花びらを入れて、花風呂になるんだろう…



いつもだったら、こんな光景見たらテンション上がるのに…

今はそんなこと、申し訳ないけど…どうでもいい……




頭は、恵里香でいっぱい。


今は、恵里香しかいない。
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