【続】君の声がききたい
お風呂場のガラス張りの窓から、ビーチで遊ぶ人がうっすらと見えてくる。



こんな真っ昼間から、こんなことしてるなんて…なんだかイケないことをしてるみたい………



でも、やめて欲しくなんてない。


むしろ、ビーチで遊んでる人や…今、ハワイにいる人たち…そして、恵里香に自慢したいくらい……



私は、奏に愛されているんだって…

胸をはって自慢したいよ…



私が自信を持つとしたら、それしかないの…


難聴の私が、自信を持てるのは…

愛する人に、愛されることしかない……


それでいい。

それだけで、生きていける…




奏に全て預けて、私はハワイの高級ホテルのバスルームで、幸福に包まれた。
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