【続】君の声がききたい
「カップル?それとも新婚さん?」


その店員さんはさっきの若い店員さんではなく、少しふくよかなおばさま。

そのおばさまは、ニッコリと笑って私たちに話しかけてきた。




「新婚です。新婚旅行できました」


奏が、おばさまにそう答えている。




このおばさま、日本語話せるんだ。

すごく感じのいい雰囲気…




「あら、そーなの?じゃあ、ちょっとまってね♪」





おばさまはそう言って、慌てた様子で厨房に戻って行った。





「何なんだ(汗)?」

ーー『ね…』


わけがわからない私だが、とりあえず再びビールを飲む。



何気なく、恵里香のことを見ると…





・・・・。



恵里香と、バッチリ目があった。




恵里香は少し気まずそうな…でも、なんとなく私を睨んでいるように見えた。
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