【続】君の声がききたい
私は恵里香を無視するように目をそらし、またビールを飲んだ。




あの日のことは、

まだ鮮明に覚えている。



恵里香と、その友達に…呼び出されて、奏のことを色々言われた。


まるで、自分が奏の彼女かのように…

勝ちきった顔をされた。



悔しかった。



恵里香は確かにかわいい。


男に好かれるのはわかる。




私は、耳が聴こえなくて…

それが障害になって、今まで生きてきた。



好きな人がいても、耳のせいでダメになったこともたくさんある。
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