【続】君の声がききたい
トントン






すると、後ろから肩を叩かれる。

振り返ると…




「沙和…」


パジャマ姿の沙和が、眠そうな顔をして立っていた。






ーー『まだ卒論やってるの?もう1時になるよ』

「え。もーそんな時間?」


夕方に帰ってきて、今日は沙和はハルちゃんたちと出かけてたから…

飯も食わないで、そのままずっと卒論やっちまってたよ(汗)




ーー『提出まで、まだ時間あるじゃん』

「まあね。でも、出来る時にやっとかないと……」



面倒くさくなると、やらないタイプなんで(汗)



そんなことを思いながら、沙和の手を引き自分の膝の上に乗せた。




「先に寝てもいいよ」

ーー『…ん〜……もう少し待ってる』

「健気な奥さんだな」

ーー『ふふふ』
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