【続】君の声がききたい
私はナースさんの、口元に集中する。




「ええ。おかげ様で……」


奏がナースさんに頭を下げた。




「良かった。点滴が終わったら、帰宅してもいいとのことですが・・・」




ナースさんがニコッと笑い、なにか言いたそうな顔をした。




「急に倒れた原因は、貧血と貧血によるものですが…ひと通り検査した結果・・」



……!


ナースさんは、優しい顔をした。








「沙和さんは、妊娠していますよ」












「えっ……」




ナースさんの言葉に、驚く私と奏。





「おめでとうございます。近いうちに、産婦人科で診察してもらってくださいね」

「あ、ありがとうございますっ」

< 206 / 209 >

この作品をシェア

pagetop