【続】君の声がききたい
沙和の頭をポンと撫で、口をやや大きめに動かして言う俺。




ーー『…なに急に?(笑)』


両手泡だらけの沙和は、クスクス笑いながら言った。





「・・・」

ーー『お風呂入っちゃえば?もうわいてるから』

「・・・・」

ーー『…なに?』



沙和をじっと見つめてる俺を、不思議そうに見つめる沙和。

俺はタバコを吸いながら、手を動かした。





ーー『…元気ないね』

ーー『!』

ーー『そんな顔してる』

ーー『・・・』


俺がそう言うと、沙和は俺から目をそらした。
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