【続】君の声がききたい
沙和に気付かれないように笑ったのに、沙和にバレてしまった…


沙和は恥ずかしそうな顔をしながら、冷蔵庫から缶ビールを出した。



ーー『それ一応、有名な人の本なんだよ?なんかの部門で1位になったとかって…』

「…で。その自信とやらはついたわけ?」

ーー『…全然(汗)その本には、“自分に自信をつけたいと思うこと自体忘れなさい”って書いてあるんだけど…忘れるなんてできないよ』



確かに。

それは沙和の性格じゃ無理だろうな…




ーー『…みんないいなぁ。自分の進路が決まってて…』


・・・。
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