【続】君の声がききたい
ーー『奏がまだ進路が決まってないのと、私が決まってないのとじゃ、全然違うってこと』

「…!?」



沙和は続ける。





ーー『奏は絶対就職できるよ。少なくとも、私よりずっと確率は高い』

「!」

ーー『だって奏…普段そんなだけど……結構勉強だって出来るし、さりげなく資格とかももってるでしょ?』

「“普段そんなだけど”は余計(汗)」


コツンと、沙和のおでこを叩く。

沙和はクスッと笑った。





ーー『…でも真面目に、奏。私よりも、奏の方が未来は見えてるの。だから私と奏の不安を、同じにはできない』
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