【続】君の声がききたい
言葉を返すことができない俺。

とりあえず、ここは笑っとくか。





「ある日、大手企業の社長さんから、ゴルフのコンペに誘われたんだ。僕は下手だけど、断るわけにもいかなくて…でも恥もかきたくないだろ?(汗)」

「そうですよね…」

「だから必死で練習したよ。毎日毎日、自宅でもクラブを握ってた…でもやっぱりうまくいかなくて…どうしようかと思ったとき…ある人に出会ったんだ」

「ある人…?」


社長の顔つきが、柔らかくなる。




「ある日曜日にね。打ちっぱなしに行って練習していたら…隣で練習していた人に声をかけられたんだよ」

「?」

「その人は、僕のクラブの持ち方や形、打ち方など…事細かく指摘してきてね。僕に色々教えてくれたんだ」

「もしかして…(汗)」
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