【続】君の声がききたい
ハルちゃんたちと?



「ふーん、行ってこいよ」

ーー『でも、奏ご飯どうする?なにか作ろうか?』


心配そうに言う沙和に、思わずズルッとこけてしまう俺。




「アホ(汗)飯くらい、自分でなんとかするよ」

ーー『…そお?』

「お前もたまには息抜きしろよ。俺のことは、気にすんな」


そう言って俺は、沙和の頭を撫でた。



正直。

沙和が出掛けると知って、安心している自分がいた。


沙和と比べて、明らかに将来がリアルに見えた俺にとって…

沙和と一緒にいることが、罪悪感でいっぱいになる気がしたから。
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