ハルク



『授業中だったらごめんね。気になってメールしてみました。あの友達に嫌がらせされてない?』


授業中なのについ、表情に笑みが溢れる。
あぶない。あぶない。
周りを見渡してみる。
よかった。みんな黒板の文字を書き写していて、前しか見ていない。

ほっとしていると廊下側の端の席に座る安美とバッチリ目が合って、なぜか安美の方から目を反らされた。
今日一日、安美を避け続けていたから今日は初めて目を合わせた。
心臓は、思ったより落ち着いてる。

昨日、はるくと会ったからかな。と思ってまた笑顔になってしまった。
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