ハルク
私の淡い期待が実現する日は予想外にすぐやって来た。

安美と会わないよう、朝は遅刻寸前に登校したこと。休み時間はすぐトイレに直行して始業時間ギリギリに教室に戻っていたこと。お弁当は保健室で食べたこと。

そんな内容のメールをはるくに返そうと文章を打っていたら、はるくから二通目のメールがきた。

受信メールを開く。中身は思ってもみない内容だった。

『やっぱ心配です。放課後そっちに行きます』

ええっ…

動揺で思考が止まる。

嬉しいけど…こんなに早く会えるなんて、心の準備…できてない。
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