ハルク
横の席を見ると男の子たちが、騒いでいる。
私をチラッと見て目が合ったけどそれも一瞬で、自分たちの話に戻っていった。
寂しいような、ほっとしたような。
話し掛けられてもなんて返したらいいかわからないし…と、自分の心に言い訳をする。
ひとまず、鞄の中身を出そうと思って、机の上にノートと筆箱を取り出した。
ノートは前の学校で使っていたのと同じ。コクヨの青いノート。
布製の筆箱の一面には、ビーズの刺繍で大きく「MOMO」と書いてある。
この学校に転校すると決まった時、仲の良かったグループの子たちがお別れの品としてプレゼントしてくれたもの。
白地にピンクのビーズで書いた「MOMO」の文字を指で撫でると、別れ際、泣いて肩を抱き合った思い出が浮かぶ。
『みんな元気かな……』
私をチラッと見て目が合ったけどそれも一瞬で、自分たちの話に戻っていった。
寂しいような、ほっとしたような。
話し掛けられてもなんて返したらいいかわからないし…と、自分の心に言い訳をする。
ひとまず、鞄の中身を出そうと思って、机の上にノートと筆箱を取り出した。
ノートは前の学校で使っていたのと同じ。コクヨの青いノート。
布製の筆箱の一面には、ビーズの刺繍で大きく「MOMO」と書いてある。
この学校に転校すると決まった時、仲の良かったグループの子たちがお別れの品としてプレゼントしてくれたもの。
白地にピンクのビーズで書いた「MOMO」の文字を指で撫でると、別れ際、泣いて肩を抱き合った思い出が浮かぶ。
『みんな元気かな……』