杞憂きゆう〜ムダなことなどひとつもないね〜短編集
「 それって本気?
オレといてもさ
いつも他の男気にしているくせに? 」
あっ!
これオレ
いつも思っていたんだなぁ。
スラスラと出てきたよ。
「 それっていけないこと?
自分の彼女は
かわいいなぁって見られたら
嬉しくないの? 」
今までの甘ったれた声じゃなく
力強い声になっていた。
「 そうやって
ふつうに話してくれてたら
今終わりにしようとは言わなかったかもな
りのは、かわいいよ。
だからさ
オレじゃなくてもいいと思うから! 」
「 そうよ!
りのは、かわいい!!!
授よりカッコイイ人
いっぱいいるわ!
別れてあげるわ、
りののために!! 」
一人店を出ていく
りのの背中を見えなくなるまで見ていた。
オレの彼女じゃなくなった
あの人は
やっぱりかわいいと思う。
みんながかわいいって
認めるくらいの女の子なんだから
オレじゃなくて…
いいよな。
次に付き合う人は
心がその女の子で
いっぱいになるくらいな
その女の子以外いらない!って
ドラマのセリフみたいに言えるくらいの
いっぱいの気持ちが欲しいな。
これから
本気で女の子を好きになる時間が
オレにも来るかもしれないって思うと
ワクワクして
いつもは気にならないことにも
気にしてしまう
そん時間を楽しもう。
end
2013/03/30