杞憂きゆう〜ムダなことなどひとつもないね〜短編集
「 明香…
私、昨日のクラス会で
久しぶりにみんなに会えて良かったよ。 」
育海の楽しそうな声がケイタイから聞こえてくる。
「 そう言ってたもらえると
幹事をやったかいがあったよぉ!
またみんなで会いたいね。 」
「 うん!
また会おうね!
私は明香に
めちゃくちゃ感謝してるよぉ。 」
「 そんなに感謝されると
なんかなぁ
くすぐったいなぁ。 」
「 だって明香が頑張ってくれたおかげでさぁ
ずっと好きな透海くんと付き合うことが出来たからね。
本当にありがとう!
あっ!
透海くん起きてきたから…
また連絡するね。 」
言うだけ言って
電話はきれた。
えっ?
透海くん起きてきた…?
起きてきた?
うーん…
えっと…
それって…?
えー、!!!
あまりの驚きに
持っていたケイタイを投げてしまった。
育海が
ずっと透海くん…
いや、宮ノ前くんを好き?
そんなこと知らなかったし、
はじめて聞いた。
あれ?
宮ノ前くんって
想代と付き合っていたよね?
ということは
卒業して終わったのかな?
なんか
二人のこと
よくわからないんだけど…
一夜をともにしたんだよね…?
きゃぁぁぁぁ!