杞憂きゆう〜ムダなことなどひとつもないね〜短編集

来月 引っ越しをする
このマンションにも6年も居たんだなぁ…
いろんなことがあった…。


この手帳に書いたことよりも、
この部屋は
私の全てを知っている。



キミは一人でも大丈夫!
を残して消えた人は
今一人では大丈夫じゃない女の子と
幸せにしているのだろうか?


ねぇ、
一人でも大丈夫じゃない女の子が
本当は一人でも大丈夫だって知る頃には
もう立派な大人になっているんだろうね。



「 希羽!
日記とか読んでると
進まないよ。 」



「 ごめーん。
これ処分するから
もう少し待ってて。 」



「 希羽の歴史を処分するなんて、
もったいないぞ! 」




ねぇ、
今なら… わかる。



人間は
一人では生きていかれない!



私の過去も未来も
大切に包んでくれる人に出会ったから
やっとわかった。



この人を愛してる?


そんなのわからない…。


でも
大切な人には
間違えないから…。



「 あっくん。
この過去も
みんな一緒に
お嫁にいっていいの? 」



「 あたりまえだろ!
みんな希羽なんだから…。 」



人間は
一人では生きていかれない?
のかもね。





end


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