「すき」だらけ
学校の近くの公園の裏の路地に連れて来られあたしは壁に体を押し付けられた。

「『期待はずれ』だろ」

両手首を掴まれ固定されて動けない。やだ。やだ。高瀬くんの顔が近づいてくる。

・・・キスされる。そう思って顔を思い切り背けたら首筋を吸われた。あっ。そう思ったときにはもう遅かった。

「俺の跡つけたからな。なんだよ。俺お前のこと好きだったんだ。告白されて嬉しかったのに手繋ぐことすら嫌がられて傷ついてもうお前にどう接していいのかもわかんなくて。それなのにお前もう次かよ。俺の気持ち弄んでお前だけ幸せになんかさせねーからな」

・・・高瀬くん。
彼は掴む手を離してあたしに携帯を返して走り去った。
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