「すき」だらけ

あたしはずっとずっと綿菓子に憧れてた。でもその一方でそれができる風香を妬んでたんだ。

怖い。憧れが妬みに変わるなんて。

でもなんだろ。それを認めたらなんだか心が軽くなった。

だってそれがあたしの本音。
風香もそれを咎めたりしない。むしろ受け止めてくれた。

だからあたしは迷わない。

妬みを憧れに戻したい。
そして叶えたい。

たとえこの恋が成就しなくても。

たとえそれが辛いことでも。
たとえそれが傷つくことでも。

たとえそれが自分勝手でも。


あたしは辻宮に伝えるんだ。
自分の気持ちを。