「すき」だらけ
「そんなにあたしが憎かったらほっといてよ。そんなことされると辛いだけだから止めて」



「嘘じゃねーよ。俺はお前が好きなんだよ。でも付き合えないって言ったのはお前と関係作ったらいろいろ失うんじゃねーかとかそんなことをいろいろ考えたんだよ」



「な、にそれ」




「だからお前と付き合ったりとかしたらお前の家族との関係とかそんなんが変わってくるんじゃねーかとか別れたらどっちも失うんじゃねーかとかそんなことばっか考えてたんだよ」




「それって・・・」




「だからお前のことも好きだけどお前の家族も好きだからどっちも失いたくないと思って付き合えないって言ったんだよ。でも・・・・もうそんなんどーでもいい。俺はお前に避けられるほうが無理。お前のが失いたくない」




そう言ってまた胸の中に閉じ込める。



背中に回された腕の力はもう離さないと言わんばかり。
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