「すき」だらけ


「おかえり未彩」




チャイムが鳴ってさすがに次の時間もサボるわけにはいかないとあたし達は教室に戻ってきた。



央。教室がどよめいてる。


泣いてる女の子もいるしやっぱり睨んでくる子もいる。



央が言ったんだ。



あたしをニコニコと迎える央。


辻宮は何も言わず黙って自分の席に着いたみたい。




「どこ行ってたの?」



「・・・どこでもいいでしょ」



「心配してたんだよ。彼女が帰ってこないから」



王子様スマイルでそんなこと言われても全員嬉しくない。



「彼女じゃな...」




あたしがそう言いかけた瞬間、央が近づいて耳元で囁いた。
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