慟哭
ー眠るあなたに捧げる滂沱の涙
2013年
バスの乗客は私以外にいなかった
馴染みのない土地の街並みが切れると、田園、工業団地、ゴルフ場
窓の景色をぼんやり見ながら、
私は揺られる
去年は霧雨が降っていたっけ…
晴れにしてくれて、ありがとうね
もう少しで着くから、待っててね
膝の上には、バスターミナル近くの小さな花屋で買い求めた花束
アイリス、ピンクとレモンイエローの
ミニカーネーション、かすみ草
…仏花は嫌だったの