カゼヒキサン。
<カイトサイド>

体育館へ行く時、俺は一人だった。

なんか罪悪感につぶされ、誰とも居たくなかった。

「瑞希」

その名前で、思わず顔が上がる。

はぁ…ダメだ俺。

前に瑞希がいる。

両隣にいるのは弘樹と久瀬。

…なんだ、弘樹とそんなに仲いいのか…。

もしかして、弘樹の事がスキとか?

ああ、それだったら俺最低じゃねェか…。

楽しそうに瑞希が笑っている、横顔が見える。


君の幸せを望むほか

俺が君を幸せにすることはできないみたいだ


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