カゼヒキサン。
「瑞希?」

ハッ…

海斗の声で我にかえる。


「な、何?」

「…なってるけど?」

「へ?」

そこでやっと気付く。


ピピピピ、ピピピピ…


あ、体温計…。


「36.7。高い?」

「いや、全然じゃない?」

「そっか、」


そういって、二人で少し笑った。
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