スイッチ!
彩火は興味がなかった……。



勉強にも、クラスメートにも、家族にも、流行にも、遊びにも……




彼女を取り巻く全てに対して……興味がなかった。




だから、何の希望もなく人生が酷く退屈に思えた。



自分は病気なのだろう……漠然と、そんな風に考えていた。





だから意外だった……





歩道橋から身を投げようとする彼女の手を掴んだ……



クラスメートの男子の手……それに、微かな温もりを感じたこと……。





「何してるの……城田さん」




眞幸が険しい顔で彩火を見ていた。
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