女の子は充血している
恋をした
初めての恋は
空でした
青色にとける
背中を見つめ
浮かぶ想いを
こめても
こめても
ふわふわとそれは
漂うばかり
二度目の恋は
海でした
水に揺られて
三日月をながめ
波間に消えた
最後の姿を
追いかけるように
底へと沈んだ
三度目の恋は
陸でした
しっかりと地に
足をつけ
いつか浮いた空
海で見た月
乞うように見上げ
気をとられながら
成就の瞬間
体の重さと
恋の重さに
はっとした