運命配達人
〈いらっしゃいませ~お嬢様♪♪〉
初めて体験する出迎えと
鳴り響く音楽に笑い声
(やっぱり1人じゃ恐いよ、、、)
『大丈夫。ちゃんと付いてるから』
耳もとで囁くシオンの声
ドキッ、、、
『、、、僕に恋すると火傷するよ(笑)』
イラッ(怒)
(あんた一体何歳なの?!!
アタシの胸きゅん返せ!!)
案内された席に着く
隅の方の暗がりのボックス席
緊張から手が汗ばんでいる。
「お待たせ致しました。
ハルタです♪
初めましてお嬢様、、、」
膝まづくハルタが
春菜を見た、、、
(ヤバイ!シオンがあんなこと言うから
意識しちゃうじゃん!)
震える声で春菜が
「ハ、、、ハルタ君」
ハルタはじっと春菜を見た
(あ~もぅだめ!!帰りたいっ)
「もしかして、、、
中学の時の、、ハルナちゃん?」
「そう、、、
ここでハルタ君が働いてるって聞いたから、、、」
少し黙ってハルタが
「そっか、、、
せっかくだけど、、、
地元のヤツと話したくないんだ。
他のヤツに変わるから、、、
ごめん、、」
(え???)
「ごめんね、、、じゃあ、、、」
「ちょっっっ
まって!!
私、、、帰るから!
勝手に来て、、、ごめんなさい
サヨナラ」
ハルタは何も言わなかった
店を出た春菜は
足早に歩き人気のない路地を曲がった
「ちょっと!
まじ、信じらんない!
あんたなんか今すぐ消えて!!」
春菜を見て
シオンは微笑んでい る
「さよなら、、、」
そう言い捨てると春菜は
近くのタクシーに飛び乗り
帰っていった
『きっと上手くいく、、、
君次第だよ、、、』