幼なじみじゃイヤなんだ。~誓いのキス~
「やったぁー!楽しみだね、流瑠!」







俺を見上げる桜の笑顔が愛おしい。




こんなやり取りは、付き合う前からも日常だったけど、今は“幼なじみ”から1歩踏み出して、






桜は“俺の彼女”






そんな幸せを感じれば感じるほど、たまにフッと不安な気持ちも顔を出す。





これが全部、俺の都合のいい夢だったら…って。





だから、確かめてみたくなる。


これが現実なんだってことを、その心地いい温もりから感じ取りたい。


桜に触れて安心したくなる。






「なぁ、桜」






読んでいた雑誌を置いて、ベッドに手をついた。

そして桜の顔を覗きこむ。






「ん?なぁに?」






桜が小首を傾げて笑った。

ほら、そんな顔をする…

その笑顔に、俺は簡単に引き込まれるんだ。



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