冷たい君に恋をした
入学式
「鈴~~ ~!おはよう!!」
「優華!おはよう!」
私の名前は水澤鈴。
このふわふわの茶色い髪の毛をした可愛い子は私の親友。姫野優華。
見た目どうりの天然さんである。
華奢な体にくるくる変わる表情は多くの男性を虜にしている。
私?私は優華とは違って可愛くない。
性格も毒舌だし、冷静なタイプだ。
だから、たまに、何も考えていなさそうな優華をうらやましく思ったりする。
私も優華も同じ道「てかさ~鈴が生徒会長なんて似合いすぎ!!」
「それ、言わないでよ!ここ最近の私の悩みなんだからっ!」
「ごめん、ごめん!でも、しょうがないでしょ?今日から鈴は生徒会長なんだから!」
「何で私!?」
「またでた。春休み中ず~っと、何で私!?って言ってたし!飽きたよそれー」
「だって、花音がやればいいとは思わない?」
「思わない!花音に任せてみて?この学園の将来が、心配になってくるよ!」
「5票差だよ?たったの!」
そう。この学園の生徒会長を決めるシステムは投票によって決まる。
ちなみにさきほどから会話に出てくる花音という人物は3年生の藤崎花音のこと。
だから、まあ、先輩だ。
だけど、なんていうか、先輩に見えない。
美人だし、黙っていたらいいのだけれど・・・
しゃべりだしたら、まるで小学生。
でも、そのギャップがたまらないっていう熱狂的なファンも多い。
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