Vampire's Moral

5 ～心から笑えるようになりたい～

1 ～拓斗Side 吸血鬼の××は赤いのか？～

夏休みも明けて、土曜日。
俺――アンモラルの相模拓斗(ｻｶﾞﾐ ﾀｸﾄ)は、それぞれの部屋の前に置いてある、汚れた服が入った籠を回収して回っていた。


今日の洗濯当番は、俺。
そして今日は、週一回のベッドシーツを洗う日だ。
土曜日で寝坊してるヤツもいるのに、それを叩き起こしてシーツを回収するのは至難の業だけど、今日は既に全員分の洗濯物が出されていた。



この勢いで早く洗濯してやろうと思って、脱衣場にある洗濯機に、洗濯物を容赦無く放り込む。
しかし、途中で赤く染まったシーツを見つけた。
誰のシーツだか考えながら、他の洗濯物を洗濯機に入れてからスイッチを入れると、ようやく青チェックのシーツが流血(ﾙｹﾂ)の物だと思い出す。


赤い染みの原因を確認しようと思って流血の部屋に向かうと、ドアにかかったルームプレートには“学校”の表示があった。
は？ 今日は土曜だぞ。学校、休みだろ。





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