Vampire's Moral
それを言うなら、Bloodyが謝ってる事が、既に珍しいと思うんだけど。
「Bloodyが家庭科の宿題が上手くいきそうなんて、本当に珍しいな。天変地異の前触れじゃね?」
「そんなに上手くいってるなら、ウチらにも教えてよ」
たっくんと流血が面白がって、Bloodyをからかってる。
するとBloodyにしては珍しく、本当に珍しい事に、何だか言いづらそうに口を閉じてから、ゆっくりと開いた。
「これを聞いても流血が絶対に後悔しないって言うなら、良いけど」
……それは、ひょっとして。
たっくんも、何か気付いたみたい。
だけど、心配は届かなくて。
いつだって、本人には届いてなくて。
「は? ウチがBloodyの宿題で後悔するの? そんな訳が無いじゃん。そもそも、後悔するかどうかなんて、後にならないと分かんないし」
流血には、Bloodyや私の心配が分かんないようだった。
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