Vampire's Moral
「昔、ある兎の学校に、灰色の兎の男の子と、茶色の兎の女の子、白い兎の女の子がいました。茶色の兎の女の子と、白い兎の女の子は、大の仲良しでした」
いかにも子どもが読む絵本みたいな感じで始まる、Bloodyの宿題の説明。
子どもが大嫌いなBloodyにしては、なかなか頑張ってるんじゃない?
本人に苦しい想いをさせない為にも。
「そして、茶色の兎の女の子と、白い兎の女の子は、二人とも灰色の兎の男の子のコトが好きでした」
この話の続き、たっくんも私も、恐らく知ってる。
当事者として話に出てくる人は、どう思ってる?
「ある日、白い兎の女の子は、茶色の兎の女の子に、灰色の兎の男の子が好きだと、相談されました。白い兎の女の子は、自分の気持ちと、茶色の兎の女の子の気持ちを比べて、悩みました」
……やっぱり、たっくんも私も、この話をよく知っている。
目の前で見ていたんだから。
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