Vampire's Moral
「流血はもう、分かってる筈だよ。自分がどんな経験をして、此処に来たのか」
そう言う拓斗は、本当は全部を知ってるんだろう。
でも拓斗から話を聞くだけじゃ意味無いだろうから、自分で想像してみる。
灰色の毛に、黒い目を持つ男の子。
薄茶の毛に、黒い目を持つ女の子。
そして白の毛に、赤い目を持つ女の子。
三人は仲良しで、いつも一緒に遊んでいた。
灰色の毛の男の子は、薄茶の毛の女の子が好きだった。
薄茶の毛の女の子と、白の毛の女の子は、灰色の毛の男の子が好きだった。
ある日、白い毛の女の子は、薄茶の毛の女の子から、相談を受ける。
薄茶の毛の女の子は、好きという想いを、灰色の毛の男の子に伝えようか、悩んでいた。
薄茶の毛の女の子の話を聞いて、白い毛の女の子は、自分の想いを言い出す事が出来なかった。
三人の友情が壊れるのも怖かった白い毛の女の子は、薄茶の毛の女の子に「応援するよ!」と言った。
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