Vampire's Moral





何が悪いのか、何で悪いのかも分かんないけど、自かが悪い事をやってしまったような感じがして、ウチの中が罪悪感で一杯になった。

だけど悲しくて寂しい気分で苦しくて、何だか呼吸が苦しくなる。
肋骨らへんが痛くて、落ち着こうと思って深呼吸したら咽せた。


「流血、大丈夫!?」


抱き締めてくれてるDesireが、強くウチの背中をさすってくれる。
呼吸は楽になったけど、肋骨らへんの痛みは消えなかった。


「無理すんなよ」


拓斗が簡単に言ったけど、心配してくれてる事は本当によく分かった。

何で、今まで思い出せなかったんだろう?
こんな悲しみを。こんな寂しさを。
それに、今は拓斗やDesireがこうやって支えてくれるにも関わらず、何で昔の悲しみにこんなに苦しめられるんだろう?
今は皆がいる。無口でそっけなくても、支えてくれる。
あまり積極的に関わってきたつもりは無いが、美濃や三河さんだって気にかけてくれるし、一人じゃない。





.
< 354 / 464 >

この作品をシェア

pagetop