Vampire's Moral





けど、そのまま流血の説明は続く。俺は大人しく聞く事にする。


「今のウチの目、真っ赤になってる筈なんだよね。あと涙の跡も付いてると思う。昨日泣いたから。コレ、隠すのに丁度良いから」


そうか、そういう事か。
昨日の夕食に流血が出て来なかったのも、今朝の朝飯を拓斗が作ったのも、流血は泣いてたからなんだな。
それを俺は、責める事は出来ない。



「校則は? 怒られねぇの?」


俺が思わず口を挟むと、流血と拓斗が同時に「あぁ、それは」と口を開いた。


「俺達の学校、制服の着用義務、無いの」

「一応制服って決まってるけど、基本的には着なくても平気」

「始業式とかの式典以外は、基本的には服装自由だよ」


拓斗と流血が、交互に説明してくれる。
へぇ…。三高って、校則が緩いんだな。俺には関係無いけど。
流血のサングラス、怒られないんだな。
駄目だとしても、俺は構わないけど。





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