Vampire's Moral

だけど、流血が私にしっかりと反応する事は無く、なす術もなく私は流血の肩を揺さぶり続ける。


たっくんやBloodyを呼んでくる事も考えたけど、呼びに行ってる間は流血から目を離す事になっちゃうのが、どうしても怖かった。
この騒ぎに気付いて、二人が来てくれるのを願うしかないよ。

そんな事を考えていたら、本当にドタバタと音がして、部屋のドアが強くノックされた。
タイミングの良さに感謝したい。


「Desire？ 拓斗だけど、入るよ」


私が返事をする前に、たっくんはドアを開けて入ってきた。
そのまま床に座って、流血に声をかける。
……たっくん、何の為に、私の部屋に来たのかな？


「流血、大丈夫!? しっかり！」

「……たっくんさぁ、何で私の部屋に来たの？ しかも、返事待たずに入ってくるし」


自分でも今聞かなくても良い質問だと思ったけど、これはハッキリさせなきゃね。
変な事だったら怒るべきだし。





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