Vampire's Moral





「ごめんね、Desire。助けてくれて、ありがと」

「流血、見てられないよ。私も一緒に夕食作るから」

「ありがとう」


Desireの反応は早くて、さっそく机の上のモヤシを洗い始めた。
そのまま、まな板でモヤシを切り始める。


「流血、本当に危ないよ。それくらいに苦しんでるなら、もう逃げた方が良い。流血が危ない」

「うん、分かってる。本当にありがと、Desire」

「さっきだって、真亜咲さんに荷物運ぶの手伝ってもらってたじゃん。以前の流血だったら、あんなの全然余裕で、さらに男を殴るくらい普通だったのに。真亜咲さん、手伝ってくれて良かったね」


Desireは、“前に比べて、ウチは弱くなった”と言いたいみたいで。
全くもって、そうみたい。
自分でも、そう感じるもん。

大丈夫だよ、Desire。
ウチはもう、今日中か、遅くても明日には、逃げる事にしたから。
もう、そう決めてたから。





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