Vampire's Moral
江梨子は俺に追いついて、俺の右側に並んで歩く。
「仕方無いだろ、江梨子。俺だって、この期末試験に賭けてるんだ。内申にも響くし、俺は江梨子みたく成績も良くない。早く家に帰って勉強したいんだよ」
「それじゃあ、私が教えてあげれば良いだけじゃん」
「そうもいかないだろ」
「何で~」
納得がいってない様子で、江梨子は俺について来る。
……今考えれば、俺はこの時、江梨子にもっと話してやれば良かったんだ。
後から、悔やみきれない程に後悔する事になるけど、もう遅い。
両側が登り坂になってる交差点で、信号待ちをする。
結局、俺はこの後、江梨子の家で勉強を教えてもらう事になった。
どっちかって言ったら、江梨子の説得に負けた。
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