怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
「お前は今まで通り、知らないふりをしてろ。」
「でも……。」
「良いから。癒麻は今のままでいたいんだろ?」
「うん…。」
癒麻は、下を俯く。
「癒麻の望む通りにしろ。」
樹は、癒麻に見えないように顔を背けてため息をつく。
(それに、ここは知らんぷりじゃないと癒麻は意識しすぎて避けるからな…。
それはショック受けるだろう…。)
「樹…?」
急に顔を背けた樹に、癒麻は不安そうに見る。
「なんでもねぇよっ!」
樹はテーブルに、手をついて立ち上がる。
「帰るの?」
癒麻も立ち上がる。
「ああ。鍵ちゃんと閉めとけよ。」
「うん。」
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