怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
樹はしばらく考えて言った。
『…最初はな、あいつが癒麻に近づこうとしてるのが気に入らなかったんだ。』
「…うん。」
癒麻は次の言葉を待つ。
『俺達の正体を知って、何を考えて近づいたか解らなかったからな。』
「そう…。」
癒麻は、ちょっと悲しそうな顔をした。
『癒麻を裏切るかもしれない…。
そう思ったら、あいつを近づけたくなかった。』
「なかった…?」
樹の過去形の言葉に、癒麻は不思議そうに首を傾げる。
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