怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
『お前は、背中の傷を見られなくないんだろ?』
「……っ!!……うん…。」
癒麻はしばらく黙って、目を閉じて頷く。
『どこかでバレかねないからな…。
なんなら信用出来る奴じゃないと、傷つくのは癒麻だ…。』
「樹…。僕のために……。」
癒麻は、瞳に涙を溜める。
『あの時から決めた…、必ず癒麻を守るって…。』
「僕の怪我が原因ね…?
仕方ないわよ…、あの時は僕も樹も3歳だもの…。
あの状況で、樹に“助けろ”って言うほうが無茶だわ…。」
『……。』
樹は何も答えなかった。
「それにね、樹……。」
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