怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

『どうしよう…、僕には降りれないよ…。
待ってて、癒麻ちゃんっ!!お父さん達呼んでくるっ!!』
樹は、泣きながら来た道を引き返した。
片道30分はかかる距離を当時3歳だった樹には辛い距離だったと思う。
樹は必死に走って、両親を探した。
『お父さん!!お母さん!!』
樹は、父親の腕を引っ張った。
『どうした樹？癒麻ちゃん一緒じゃないのか？』
『お父さん、癒麻ちゃん助けてっ!!
癒麻ちゃん、起きないのっ!!』
涙ながら叫ぶ樹に、ただ事ではないと判断した父親は表情を変える。
『癒麻ちゃんは、どこだ!?』
『こっち!!』
樹は来た道を、また引き返す。