怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
「樹…。」
後ろから聞こえた声に、癒麻は振り返る。
癒麻の後ろで、樹は面白くなさそうにしかめっ面をしていた。
「“さっき”がなんだよ?」
怒ったような顔に、アユは言いにくそうに答える。
「だって、さっき癒麻と五十嵐くん、仲良さそうに手を繋いでたから…。」
アユは肩を小さくして言う。
「……。」
樹は癒麻を見て、なにも言わずに自分の席に戻る。
「樹?」
自分の席に座り、黙って何かを考え込む樹を癒麻は黙って見ていた…。
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