怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
「『候補』って…、なんなの……?」
ドクン、ドクン…。
大きくなる鼓動を抑えながら、悟は樹の言葉を待った。
「…癒麻が桂木の次期後継者ってのは、お前も知ってるだろ?」
「うん…。確か、代々女性が継いでいってるんだよね…?」
「ああ…。」
また流れる沈黙に、悟は視線だけを樹の背中に向けた。
「…桂木には、代々女が継ぐ…。
それと同時に一つの決まり事があるんだ…。」
「決まり事…?」
悟は、また癒麻の頭を優しく撫でる。
「桂木を継ぐ者には『候補』が選ばれることになってるんだ…。」
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