怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
悟は下を向いて自分の手を強く握りしめた。
(癒麻ちゃん…。いったい癒麻ちゃんに何があったの……?)
「…。おい、癒麻ー。あいつも来たぞ。入っていいか?」
「樹?どうぞ。」
癒麻の言葉に樹は襖を開く。
「癒麻。咽渇いたから茶くれ。」
樹はいつも座る場所にドッカリと座る。
「ふふ…、解ったわ。悟くんは?」
「……。…え?」
「だからお茶…。」
「あ…。ごめんね、お願いして良いかな?」
いつもと変わらない樹を呆然と眺めていた悟は癒麻に話かけられて焦る。
「解ったわ。少し待ってて。」
癒麻は部屋を出て、隣の自分専用のキッチンへと入っていく。
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